クラシック節

国内でも歴史ある鰹節の産地として有名な鹿児島県枕崎市。
その土地で四代にわたって鰹節の製造を行っているのが、金七商店さんです。

四代目の瀬崎祐介さんは、お酒やパンの製造工程中にクラシック音楽を聴かせる事で美味しくなる、という事例からヒントを得て、鰹節のカビ付け工程中にクラシック音楽を流しています。お酒に使われる菌と、鰹節のカビ付け工程中に発生するカビの種類に共通点を見つけた瀬崎さんは、お酒の酵母密度を最も高めるとされるモーツアルトの曲を選び、鰹節に聴かせながらカビ付けを行っています。そうする事で密度の高いカビになり、より鰹節の旨味が増すというわけです。

瀬崎さんはこれを「クラシック節」と命名しました。

私たちは現場に趣き、金七商店さんの歴史と業界の現状、瀬崎さんの鰹節作りに対する想いを聞かせていただき、クラシック音楽が流れる倉庫へと実際に案内していただきました。倉庫の入口には黒板がかけられ、流れているモーツアルトの曲名が書かれていたのがとても印象的でした。お土産には、無造作に新聞紙に包んだ鰹節を渡して下さいました。

私たちがお話を聞いて感じたのは、瀬崎さんはクラシック節もさることながら、クラシック節に興味をもって頂く事で、鰹節そのものをもっと多くの人に食べてもらいたい、という気持ちを強くもっていらっしゃるという事でした。瀬崎さんはそうやって、歴史ある鰹節の伝統を受け継ぎながら新しいことにチャレンジし、現代の人々に働きかけているのだと感じたのです。

こういった瀬崎さんの想いに共感し、クラシック節の背景にある魅力的な物語と、それを作る瀬崎さんの想いを、より多くの人に伝えていく為のお手伝いを、デザインを通して行っています。

PROJECT NAME : クラシック節

CLIENT : 金七商店

RELEASE DATA : 2012 / 09 / 27

CATEGORIES : Communication design 

PHOTO : 5 - 13 Takumi Ota

LINK : 金七商店 blog「一期一会」