強度を印刷する
文字や絵柄を表現するための印刷ではなく、印刷を、強度を与えるための技術として考える事は出来ないだろうか?それだけでは自立出来ない薄い紙に、骨組みの様にUV印刷を施すことで、UV印刷特有の厚盛りが、薄く繊細な紙に強度を与え、紙が構造体として立ち上がる。
構造を印刷するこの新しいつくり方で、提灯のような構造体をつくった。竹ひごに和紙を貼付けるつくり方で完成 する伝統的な提灯が、紙に構造を印刷する事だけで完成する。一般的な提灯とは異なり、形状を様々な形にとどめておける事もこの構造体の特徴である。また、印刷データとして強度をデザインする事が出来るため、その構造デザインの自由度が高く、データのつくり方次第で、さまざまな紙の構造体をつくる事を可能にする。
印刷の意味と目的の再解釈から生まれた、2次元の印刷が3次元の物を生み出すこのつくり方は、2Dプリンター の新たな可能性を提示している。
* pecopacoは、光伸プランニングによるモノにプリントする実験的なプロジェクト「モノプリ」の成果物。